2007.08.30
千葉日報

「神聖さ」に身震い
史上初に大きな反響
登山客にも振る舞う舞う
若葉区の勢さんら 富士山頂で茶会
若葉区の裏千家茶道「耕日庵」の庵主・勢宗正さん(63)と社中の有志らが今月、茶道史上初となる富士山頂での茶会を成功させた。台風の影響で開催が延期されたトラブルもあったものの、当日は晴天に恵まれ、外国人を含む登山客約五千人にお茶を振る舞った。日本最高所での茶会を達成した勢さんは「私のお茶人生で一番の経験」と感想を話している。
山頂茶会は、勢さんの下で茶道を学ぶ船橋市の団体職員、森勇己さん(29)が発案し、今年一月から準備を進めてきた。茶道史上初の試みとあって、準備はすべて異例づくし。富士山の八合目以上を管轄する富士山本宮浅間大社や環境省、文化庁などと交渉し、頂上にある同大社の奥宮で開催することが決定した。
茶会は今月十一日に開催。勢さんを含む社中九人と家族ら六人の計十五人が三班に分かれ、前日から登山を開始。本格的な茶会を演出するための茶道具や着物など百点を超える荷物は、山頂の土産物屋に荷物を運ぶブルドーザーを特別に借りて運んだ。
社中の有志は山頂に到着後、眠る間もなく準備を開始。午前十時半ごろから、勢さんが奥宮の神前でお茶をたてて奉納した。その後、約二時間にわたってお茶会を開き、フランスやカナダなど外国人を含む登山客約五千人にお茶を振る舞った。
当初、茶会は先月十五日に開かれる予定だったが、台風の直撃で延期。当日は天気が心配されたが、雲一つない快晴に恵まれ、成功の内に幕を閉じた。
山頂茶会は多くのメディアに取り上げられたほか、裏千家の前家元・千玄室さんから直筆の色紙「一[判読不明]」をもらい、「お墨付き」をもらい、各方面で大きな話題となった。
茶会を終えて発案者の森さんは、
「二生で最初で最後の経験。お茶を振る舞った皆さんに喜んでもらえたのがなによりうれしい」
と感無量。
勢さんは、
「神聖さを体で感じて身震いした。私のお茶人生で一番の経験でした」
と興奮冷めやらぬ様子だった。