2026.03.01
TokoTon Kazusa 83.4

コミュニティラジオ局が発行するフリーペーパー
「あの人に会いたい」
茶道裏千家準教授・茶道科教授 森 宗勇
実業家が愛し、心をととのえた房総屈指の茶室「無遮居(むしゃきょ)」で、本当の自分を探してみませんか。
― どのような活動をされていますか?
森
平日は、東京タワーの文化事業と資料管理などを行い、週末は、鹿野山禅青少年研修所にある「無遮居」で裏千家茶道教室を開催しております。
この茶室は、産経新聞や東京タワー、マザー牧場を創業された故・前田久吉氏が晩年に建てたもので、歴代の裏千家家元や元総理大臣なども訪れた、房総屈指の茶室です。
茶室には、書やお花、お香、和菓子、日本料理、和装、能・歌舞伎など、日本文化の集大成ともいえるものが詰まっています。
「正座ができない」「お点前の手順を間違えてしまう」といったことは気にしなくても大丈夫です。まずはお茶を楽しむことから始めてみませんか。
― 茶道との出会いは?
森
パイプオルガン制作を学ぶためにフランスに渡ったことが大きなきっかけとなりました。
ホームステイ先の方から、
「自国の文化も知らないのに、どうして外国の文化を学ぶ資格があるのでしょう」
と厳しく指導を受け、茶道を学び始めました。
その後、フランスに帰った際には、茶道紹介の機会をいただき、大学での講義などを通じて、多くの方々と出会うことになりました。
― 国内外で茶会を開いていらっしゃるそうですね?
森
通算三十三回、毎年登っていた富士山でギネスの茶会を行ったこともあります。
その他、フランスの古城やエッフェル塔展望台など、数々の美術館や宮殿でお茶を差し上げる機会がありました。
昨年は、ユネスコ本部でも茶会を開催いたしました。
― 茶道の魅力を多くの方々に知っていただきたいですね。
森
利害関係を生まず、争いの種をつくらない茶の湯は、本来出会うことのない人との交流が生まれる場所でもあります。
私は師匠からそのことを学び、茶道を通じて人生が変わったと思える瞬間を幾度も味わいました。
また茶道は、日本に数多くある「道」の一つです。芸術性をもち、書や花、お香、和菓子、日本料理、和装、能・歌舞伎など、日本文化の集大成ともいえるものです。
― 今後の活動について教えてください。
森
伝統文化をしっかり継承することも大切ですが、時代のニーズを取り入れ、茶道を未来に伝えていきたいと思います。
また、1958年に開業した東京タワーは、まもなく70周年を迎えます。これからも東京の歴史をまとめ、建設のモデルとなっている東京タワーとエッフェル塔の文化交流も進めていきたいです。
茶道が両者の架け橋となってくれるとうれしいですね。
― メッセージをどうぞ。
森
私の祖父は、君津市久留里の出身です。上総久留里の名水百選に選定された久留里の名水を採水し、東京タワー朝茶の湯や、国内での茶会などで使用しています。
フランスでの茶会などでも、久留里の名水を活用していきたいと考えています。今後も故郷・久留里の名水を活用し、茶道や日仏交流に活かしていきたいと思っています。
人里離れた山中に出かけて、茶室で日常の騒がしさを忘れ、集中できる時間を過ごしてみませんか。
豊かな四季の移ろいが、優しく皆様を包み込んでくれると思います。