森 宗勇 MORI SOYU

赤楽茶碗や絵付けの黒楽茶碗ではお濃茶は飲まないと習いました。薄茶だけなのでしょうか。

ご流儀や習われている先生の御考え方があると思いますので、必ずしも正しい回答ではないという前提でお答えします。

濃茶は薄茶に比べて大切な飲み物であり、薄茶は気軽な飲み物ととらえる節があります。これが根っこにあると考えた場合、濃茶は特別なお茶碗でいただくということになります。特別なお茶碗とされるのは例えば唐物や高麗、唐津、萩、瀬戸、そして楽茶碗です。楽茶碗は千利休が考案した茶碗とされるので、高麗を参考した唐津や萩とは違い、純日本のコンセプトで考えられた国産の茶碗。熱いものを入れても手が熱くなくいただける設計になっています。このため、千家流ではもちろん使いますが、他流派では楽茶碗を用いないとするご流儀もあります。

裏千家の場合ですが、黒樂も赤樂も濃茶に使います。

ただし、筒茶碗や馬盥形のような特殊な形状や、絵が描いてある茶碗は濃茶には用いません。理由は諸説あると思いますが、濃茶という大切な飲み物をいただくのに茶碗に主張があると、せっかくのお茶がそちらへ意識を寄せてしまうからだと思います。

主役が薄れるのを防ぐため、だと私は思っています。

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