2026.09.26
東京タワー十五夜茶会(第150回タワー茶の湯)

昨日9月25日は十五夜の夜でした。
さかのぼること7年前、2019年9月26日の朝8時50分、東京タワー正面玄関に裏千家15代家元・鵬雲斎大宗匠様(当時)をお迎え申し上げ、展望台の茶席「無遮居」にて一服のお茶を差し上げたところから東京タワー朝茶の湯は始まりました。
師匠、お世話になった先生方、旧主家である久留里藩主黒田様、茶友の皆様、当社の全役員が居並ぶ中で行われた茶席は今なお私の茶道人生のハイライトでもあります。
昨晩はその150回目。
あの日と同じ長着、角帯、拝領の十徳で臨みました。
(着物は素晴らしい。体型変わっても苦しくならない)
ただ、
今は被災地となっている久留里のお水は運べませんでした。
そして、
当時ご来臨を賜りましたお歴々、150回の間に御厚誼を賜りました多くの皆様、そして茶券をご購入いただいてお席入りくださいました皆様、総勢245名様にお茶を差し上げました。第一席目には遠州流ご宗家の小堀宗翔様と袋師の三浦和子先生、続くお席には久留里藩主黒田様、佐倉藩主堀田様ご夫妻、蓮池藩主鍋島様ご一家のご来臨を賜りました。
また、駐日シンガポール大使の王大使、同フランス大使館よりジェレミー・フォラ=ジェム公使とフランス観光開発機構 在日代表 ジャン=クリストフ・アラン氏、林代議士夫人、外務省からは大澤大使、藤原大使、渡辺大使夫人、加納大使夫人、また前駐仏公使の山谷様ご夫妻、前駐泰文化部長の川村様がお席入りくださいました。NHK時代の同期や、当社のOBとなった元生徒の姿、また各稽古場の生徒も大勢お越しくださいました。
私事でしたが、今年のNHK大河ドラマ、「豊臣兄弟」で森可成公役をされた水橋研二さん @k.mizuhashi にお越し願えたことは光栄でした。「可成公」とお呼びくださり、撮影裏話を伺えたのは懐かしくも嬉しいお話でした。
師匠にもお越しいただけ、ご監督賜りましたことも幸いでした。先日、師匠にとっては孫弟子となる生徒を直に指導いただいたこともあり、昨日のお席は事故なく終わらせることが叶いました。
今回、17時に1席目を行い、最終席まで13席。
終わりました時は声はガラガラ、21時近くになっておりました。本来、このペースで13席を回すのは物理的に不可能でございます。しかし、そこは観光施設・東京タワーの強みでもあります。
多目的ホールでもある展望台のお茶席は、朝とは違い、お客様も多い時間帯で、静けさとは相対的な環境です。多くのお客様に楽しんでいただけることに重点を置き、総荘を応用したエンドレスの点前を行うこととし、一般的には茶席というよりは呈茶席寄りの軽いお席としました。茶巾を新しいものに交換するタイミング、水指に置いた袱紗を男女異なる次の点前者が自分の袱紗に擦り返るあたりは、技術を要するところでした。
正式な点前なのか、と言われれば違うかもしれませんが、こうした応用を利かすところも、こうした大勢多様の皆様をお迎えする茶席には必要なことかもしれません。しかし、245名様はあまりにも大勢様でございました。これは次への反省点かもしれません。
特にありがたいことは、先月、熊本の支援と称しまして、寄付金をお預かりした際の方々が大勢お越しくださいまし事。期せずしてこの茶会を宣伝のようにしてしまったのかと気に病むところもありますが、右から左へ取り次いだに過ぎない私へ丁寧にお礼を述べてくださることは、恐縮の極みでありました。
茶席のお菓子には、熊本の正観寺丸宝さんの松風を用意し、当社製のタワー型和三盆を添えさせていただきました。このお菓子の出会いも朝茶の湯にお越しいただいたお客様からのお土産で知り、以来絶やさず稽古場のお菓子とさせていただいている私の好物でもあります。
無人の展望台で、静かなひと時を楽しんでいただく朝茶の湯ですので、夜の時間帯に行うことは中々難しいところがございます。しかし十五夜のお月さまをご馳走に、夜のお祭りのような空間をお楽しみいただくお席もたまには良いのかもしれません。ご来席くださいました皆様に、心より御礼を申し上げます。













