森 宗勇 MORI SOYU

ユネスコ本部(パリ)における呈茶

今年は戦後80年。
ユネスコ憲章採択80年にあたるとともに、日本のユネスコ加盟申請から75年に当たります。
去る6月24日には日本政府代表部によるレセプションが開催され、その折りに茶席をご用命いただき、当時ユネスコ親善大使であられた故・鵬雲斎千玄室宗匠の御裁可とご支援を賜り、ご奉仕をさせて頂きました。

これに続く今回。
この10月に新たな事務局長が選任され、ユネスコ本部においてその新体制下で行われる大変重積あるレセプションでの茶席を承りました。前回はパリ日本文化会館、今回はユネスコ本部です。

歴代の事務局長、総会議長、執行委員会議長、各国大使をはじめ多くの関係者の方々のご臨席のもとで行われるこのレセプションは、言うまでもなくユネスコにおける日本のプレゼンス、存在力を高めるための非常に重要な機会です。私自身、これまでも多くの在外公館でお茶席を担わせていただきましたが、その比ではない、過去最大とも言える最新の注意を払うお席となりました。掛け物は千玄室宗匠がユネスコ親善大使であられた砌、アルジェリア訪問に際してご揮毫くださり、直に頂戴いたした「和敬清寂」を掛けさせて頂きました。

四規(しき)と言われる「和敬清寂」の4文字には、茶の湯の根本的な精神とするところはもちろん、国境を超えて人間が大切にすべき事の全てがこの4文字に込められています。ユネスコの理念を表す言葉に、

「平和は人の心の中で生まれるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」

と言うものがあり、この2つには親和性を感じます。

この日の出席者には着任したばかりのハリド・エル・アナーニ新事務局長(エジプト選出)や、日本から輩出した第8代事務局長の松浦大使のお姿もあり、大変光栄なことでした。

加納大使、白鳥公使をはじめ、ユネスコ日本政府代表部の皆さまには大変お世話になりました。心から感謝申し上げます。 

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