2023.01.01
日本女性新聞

東京タワーで「好日絵巻」夜茶会
~映画「日日是好日」原作者・森下典子さんを囲んで~
本紙の9月15日号で、天の雲峰作となった映画「日日是好日」の原作者である、人気エッセイスト・森下典子さんと、映画に出演された「好日絵巻」出演者らを紹介した。
今回は11月28日、東京タワーを舞台に、映画「日日是好日」の世界を楽しみながら茶会についてお伝えする「夜茶会」が行われた。
東京の夜景を楽しみながらの茶会と、樹木希林さんの演じた「無風庵」と呼ばれる、茶道における主人の心構えを意味する「謝茶」を再現するなど、茶趣あふれる趣向となった。
茶道における主人の心構え、会記も配られ、「無謀庵」とは仏教の言葉で制限や差別をしないことを意味すると、きわめて寛い人にも茶道の本質を伝えようとする茶席だった。
これまで手水など茶人を描いた映画はあっても、「茶道のお稽古」をテーマにした映画は初めてのものとなる。監督からスタッフ、出演者に至るまで、作法を知らない人ばかり。作法には間違いがあってはいけないと、細心の注意を払って撮影された。
また、静寂の中での釜の音、水を汲む音など、茶室の音の表現にも力を入れた。
森下典子さんと映画監督・大森立嗣さん、樹木希林さんが演じた「無風庵」など、映画の世界を東京タワーの夜景とともに楽しむ企画となった。
茶会では、森下さんによる映画『日日是好日』の撮影秘話や、茶道についての思いなどが語られた。
森下さんは、茶道を通して体験したこと、茶道から学んだことについて語り、参加者に茶道の魅力を伝えた。
また、映画の中では、黒木華さん演じる主人公が茶道を学ぶ中で、さまざまなことを経験し、心の変化を重ねていく姿が描かれている。
「すぐにわからないもの」を時間をかけて「わかるようになった」ときの喜び。多部未華子さんが演じる二人の若い女性が、茶道の先生のもとで学びながら成長していく姿も描かれている。
撮影のために茶道具を入念に選び、菓子器の蓋を開ける所作など、細かな部分まで茶道の世界を忠実に表現したという。
茶道には、日常を離れて心を整え、人生を豊かにする力がある。映画を通じて茶道の魅力を伝えたいという思いが、この夜茶会にも込められていた。